NIHON LOREAL


社会の持続的発展のために ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞

Information

「ロレアル – ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」関連の最新情報をお届けいたします。

  • 2016/07/08

    2016年度 第11回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の受賞者発表!

    2016年7月8日、フランス大使公邸にて2016年度 第11回「ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の授賞式が開催されました。物質科学から2名、生命科学から1名の受賞者と、「ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本特別賞」受賞者1名が発表されました。

  • 2015/07/08

    2015年度 第10回 「ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の受賞者発表!

    2015年7月8日(水)、フランス大使公邸にて2015年度 第10回「ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の授賞式が開催されました。物質科学、生命科学分野から各2名、計4名の受賞者と、「ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞―特別賞」受賞者1名が発表されました。

日本ロレアルは若手女性科学者を積極的に支援しています。

「ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」について

  • 「ロレアル - ユネスコ女性科学賞」授賞式(フランス開催)
  • 「ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」授賞式(日本開催)
  • 「ロレアル - ユネスコ女性科学賞―国際新人賞」授賞式(フランス開催)
  • フランスのシャルル・ド・ゴール空港でのプロモーション

パリに本社を置く世界最大の化粧品会社ロレアル-グループは、1998年に国連専門機関のユネスコと
「世界は科学を必要とし、科学は女性を必要としている」という理念のもと、
世界規模で女性科学者の地位向上を目指した社会貢献活動を立ち上げました。
日本ロレアルは同理念を継承し、日本ユネスコ国内委員会と共同で
2005年に「ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」を創設。
博士後期課程に在籍または進学予定の生命科学、物質科学分野の
若手女性科学者が研究を継続し、活躍の場が広がるよう奨励しています。

歴代受賞者 Pick Up

受賞者たちの研究やこれまでのキャリアの軌跡をご紹介いたします。

科学とは“脳がどういう仕組みで
はたらいているかを自分の脳で考えるという、
おおいなる矛盾”

歴代受賞者
Pick Up

- キャリアの軌跡 -

Vol.01
2006年 生命科学分野受賞
野中 美応

プロフィール:

2006年(受賞時 所属)
京都大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 生物物理学教室
情報分子細胞学講座 細胞分子構成分野
2007年4月
東京大学大学院 医学系研究科
2011年4月
東京大学大学院 医学系研究科 特任助教
2012年7月現在
英国スコットランド エディンバラ大学 博士研究員

研究分野:

神経科学

1研究について

― 受賞した研究は?
シナプスとは、神経と神経の間に形成される結合部分で、様々なタンパク質が密集して存在します。シナプスにおいて、神経細胞間のスムーズな情報伝達を可能にしているのが、PSD-95というタンパク質です。PSD-95は、いわば鍵穴となる5つの「ドメイン」を持ち、ドメインがそれぞれの鍵穴と対をなす鍵構造を持つタンパク質と結合することで情報を橋渡しします。

PSD-95の鍵穴を一つずつ機能不全にする研究によって、PSD-95がシナプスの成熟度を調節することを解明しました。特に、この鍵穴の不全でシナプスにタンパク質を密集させることができないときに、神経疾患でよくみられるような未成熟な長いシナプスの形になることを見つけました。この研究はシナプス形成や伝達機構の解明に直結し、将来、脳の作動原理の究明に繋がる可能性があることから、脳神経科学分野でも注力されるテーマです。

受賞時の研究:
シナプスで効率よく情報伝達が行われる仕組みを理解し、精神疾患の原因を理解したい


― 現在の研究は?
その後、記憶を脳の領域特異的に向上させる遺伝子発現メカニズムを解明し、現在は、創薬の観点から企業と共同で認知機能改善薬の確立を目指して研究を行っています。

現在の研究:
脳の領域ごとに異なる記憶の原理を理解し、認知力改善薬を作りたい



2キャリアについて

◆ 女性研究者として…
高校で遺伝の仕組みを学び、生命科学に関心を持ちました。大学院では、神経科学分野に強く惹かれ、受賞となった研究テーマを選んだのは、シナプスにあるタンパク質をその立体構造レベルから理解し、そこから研究を徐々に積み上げていけば、脳がはたらく仕組みを本質的に理解できると考えたから。

今後は、さらに研究を続け、認知機能改善薬の開発に向けて取り組みたいと思います。将来、ドラッグストアで「記憶がよくなる薬」が気軽に手に入ることを夢見ています!

◆ 進路を選ぶこと…
― 第1回「ロレアル - ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」に応募した理由は?

2つあります。発表したばかりの論文の成果をアピールしたいという思いと、さらなる研究発展のために東京大学医学研究科への国内留学をしたいという考えからです。

エディンバラ大学にて(本人:前列右から2人目)


― 受賞時に在籍していた京都大学大学院 理学研究科は、どんなところ?
のびのびと自由な環境にあり、教授の先生方がとてもユニークで人間味がありますし、大学院生も積極的で勉強会などの新しい企画に熱いメンバーたちがすぐに集まってきます。

― 東京大学大学院 医学研究科に移った理由は?
脳研究分野の優れた研究室が国内で最も密集しており、毎月・毎週、国内外から一流の研究者を招いてセミナーや講演会を行っているため最先端の情報に常に触れることができるから。その後、同大学で特任助教となり、講義や実習のない部門のため、研究に専念することができました。自分で小さい研究費予算を取ってくることもでき、その研究アイディアを提案することが楽しかったですね。

― 2012年から英国スコットランドにあるエディンバラ大学に留学中ですが、同大学を選んだ理由は?
私たちヒトの記憶に近いタイプの記憶の研究を行っている、歴史ある研究室があるため。この研究室にしかない、独創的な記憶研究の実験系があり、これまでに発表されていないものをゼロから開発するときに、専属の技師の方と共同で立ち上げることができるなど、環境的に多くのメリットがあります。
エディンバラ大学 : http://www.ccns.ed.ac.uk/



◆ 科学者を目指す、次世代の女性たちへのメッセージ
研究や就職活動など、多くのチャレンジがあります。あきらめることなく、いつも科学を志した原点に立ち戻って考えることを心掛けてください。
若いときこそ、一生の財産になる技術を身につけ、誰もできないことに積極的にチャレンジし、頭脳を鍛えましょう!

理系女子アレ・コレ

海外留学、海外と日本の研究やライフスタイルの違い、研究と家庭との両立など、
理系女子のさまざまな疑問や関心のあるトピックについて語ります。

特集コラム Vol.2

海外留学のススメ
海外の研究・ライフスタイル編

Q. 海外の研究や生活で得たことは?
英国、スイス、フランス、ドイツ、米国など海外留学を
経験した・経験中の受賞者に、
海外留学で得たことについてお聞きしました。

休む権利を重視!
英国では、結果を求められる研究職でも休暇を重視します。競争や上司のプレッシャーがあっても、休む権利は権利として捉えます。その分、効率よくできる方法を考え、そのためであれば上司に提案や主張することがまったく躊躇なく行われています。

野中 美応さん
2006年 生命科学分野受賞

2012年から英国エディンバラ大学に在籍

ライフに比重!
スイスも同じですね。海外は仕事の役割分担がしっかりしていて、またワークライフバランスも「ライフ」に比重が置かれています。研究室レベルでの仕事でも、海外はスペシャリスト、日本はオールラウンドな研究者が求められている印象がありますね。

神谷 真子さん
2007年 物質科学分野受賞

2008年より2年間、スイス連邦工科大学ローザンヌ校に留学


短期集中型で成果も!
日本では、朝から深夜まで研究に時間を割いて頑張る傾向にありますが、ヨーロッパの学生さんや博士研究員の多くは、9時から18時くらいまでのコアタイム内に仕事をきちんと終え、長期休暇もとって、プライベートと研究を上手に両立しています。短期集中型のライフスタイルでも、研究活動の成果が全く下がらないので、その技術を習得したいと常々思っています。

野澤 佳世さん
2010年 生命科学分野受賞

2012年よりドイツに留学、現在ドイツのマックスプランク研究所に在籍

効率化で最大限の力を発揮!
フランスもそうです。自分の生活を楽しむために、いかに効率よく仕事をするかに最大限の力を発揮します。効率よく働いているから早く帰れるのであって、そこにはちゃんと結果も出てくるのです。

依田 真由子さん
2010年 生命科学分野受賞

2013年よりフランスのキュリー研究所に在籍


充実したプライベートが研究のプラスに!
日本では勤勉に仕事をすることが尊ばれますが、同じ働き方を海外ですると、休日は仕事のことを忘れてプライベートを充実させるべきだと注意を受けます。“プライベートを充実させていないと独創的な仕事はできない”と考えるからです。

野殿 英恵さん
2013年 生命科学分野受賞

2013年10月から2014年4月までオックスフォード大学に留学

研究所全体で共有の精神!
研究体制にも大きく異なる部分がありますね。日本の研究室は各研究室で保有している機器が多く、試薬類も含めて実験をするのに必要なものはほぼ全部揃っています。一方、フランスの私のいる研究室では基本的な機器はありますが、共通機器として研究所やユニット単位で保有している機器も多いです。研究室で持っていない機器は、使う必要が出たときに持っている研究室に借りに行きます。研究所全体でシェアをするという精神に基づいたこの体制はとても効率的ですし、「貸し借り」が頻繁にあるので横のつながりも強いです。

依田 真由子さん
2010年 生命科学分野受賞

2013年よりフランスのキュリー研究所に在籍


研究内外で蜜なつながりを!
ドイツに留学した際に、より研究者同士のつながりが密であると感じました。研究以外の場面でも積極的に交流を深めていました。またドイツの学生には既婚者も多く、研究生活とプライベートを上手く両立していましたね。

植田 桐加さん
2011年 物質科学分野受賞

2010年8月から10月まで独ミュンスター大学に留学

産休からの早い復帰を
サポート!
ドイツの私の周りの研究室では、女性研究者が出産後3カ月くらいと、非常に早く復帰されるので、とても驚きました。また、産休を終えた女性研究者を上司やラボメンバーが、ごく自然に受け入れる体制も素晴らしいと感じました。

野澤 佳世さん
2010年 生命科学分野受賞

2012年よりドイツに留学、現在ドイツのマックスプランク研究所に在籍


理解のある社会環境!
米国留学で感じたことですが研究者に対して、社会からの尊敬が厚く、需要が高いと思います。企業やアカデミアの壁が低く、キャリアとしてより自由に行き来ができ、将来のことを心配している博士学生に海外の研究室で会ったことがありません。日本の学生には、博士課程に行くことで絞られてしまう自身の需要を心配する風潮があるので、少しでも社会環境が改善されることに期待したいですね。

竹原 由佳さん
2011年 物質科学分野受賞

2012年から1年間、米国ペンシルバニア大学に留学

多様なライフスタイル!
米国では意外にも、日本人を含むアジア人が“真面目で働き者”ということで喜ばれる傾向にあったりもします。ですので、日本人は自分たちが働き者であることをもっとポジティブに、誇りを持って受けとめてもいいのではないでしょうか。研究・ライフスタイルには様々なかたちがあって、どのスタイルが自分に適しているかということは、人それぞれ違って当たり前なのだということを、私も留学を通じて改めて気付かされました。そういった多様なスタイルを受け入れられる懐の深さをもった環境が、国際化を目指す日本の教育機関には求められていくのだと思います。

中村 優希さん
2010年 物質科学分野受賞

2012年から1年半、米国ハーバード大学に留学





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